長いパッサージュ

が、駅前から天理教団の中心となる諸施設へと
つづいています。わたしは雨の日に傘をさして
歩くのが嫌いだから、パッサージュが大好きです。
こどものころ、家族で買い物といえば、宇都宮のオリオン通り*1だった
ので、「パッサージュなくして大都会というなかれ」という
定説が刷り込まれていたのかもしれません。
天理のパッサージュは、端から端まで15分もかかります。
わたしは結構歩くのが早いので、普通の人がゆっくり歩けば、
25分くらいかかるでしょうか。
そこここに、黒い着物や礼拝のためのグッズを置いている店があり、
聖地に来たんだと、改めて感じます。
以前知人が、高校生や大学生も、みんな妙なはっぴを着て歩いていると
言っていたことを思い出しましたが、そんな人はいそうにありません。
……いや、いました。普通にかわいらしい女の子たちが、
みんな黒いはっぴを着ています。ちょっと寒いから、はっぴの上に
コートを羽織っているひともいます。背中には、白い文字で「天理教」。
北関東出身のわたしには、暴走族チックに見えてしまいました。*2
わたしは研究分野の都合もあり、こういう新興宗教的なものが
大好きなのですが、さすがにこの黒いはっぴの女の子たちを見たときには、
ちょっと引きました。彼女たちは、なんでお祭りでもないのに、
教団のユニフォームを着ているのでしょう。制服なのかな?*3


神殿を拝み、平安神宮クラスのばかでかい門*4を抜けて、天理大学に着いたときには
もう駅から30分近く歩いていました。大学内にも、黒はっぴを来た若者たち
がたくさんいます。もう、慣れてきました。ここは、こういう国なんだと
思うことにしました。
図書館は、びっくりするほど荘厳なところでした。
建物も、デスクも、内装もすべてが50年以上経過した非常に古めかしく
上品なもので、これまでに訪れたどの図書館よりも静かでした。
目的の資料は、職員さんが銀行の金庫みたいな分厚い扉がついた書庫から
出してくれました。コピーがセルフじゃなかったのが、ちょっと痛かった
けど、十分目的を果たすことはできました。
しかし、午後ずーっとドイツ語の資料を斜め読みしつつ付箋を張る作業
を続けてたら、ほんとに疲れて、帰りはもうふらふらでした。
もう少し、教団の施設とか、礼拝の様子なども見ておきたかったので、
残念です。でも、とても便利で、蔵書も豊かな図書館なので
近いうちにまたくるでしょう。

*1:今ではすっかり寂れてしまいました。

*2:彼女たちの写真を撮るのははばかられるので、大学に貼ってあったポスターの写真を撮りました。

*3:どうやら、この教団には、日常的にいろいろな善行をおこなうべし、という教義があるようです。その際に黒いはっぴを着るのでしょう。http://www.tenrikyo.or.jp/ja/teaching/teach/hinoki.html

*4:といっても、鳥居ではない。代官屋敷とか関所跡にあるような角材を組んだ四角い門。それが平安神宮の鳥居みたいに桁外れに大きい。