マイナスイオンという現代の信仰

について研究発表するつもりでしたが、
かなり暗礁に乗り上げた感があります。


このところ以前ここで紹介したアーレニウスの伝記をよんだり、
当時書かれた隣接分野に関する本を読んだりしていますが、
どれもこれも、思いっきり理系なので、よくわかりません。
「伝記」はまだ人物伝なので読みやすいのですが、
具体的にアーレニウスが何を考えてイオンに注目したのか、
なぜ、イオン学説から温室効果やバイオリズムなどへと
興味を移していったのかがわからないと、発表になりません。


それからもう一つ問題点が。
これまで扱った科学者たちは、みんなどこかぶっ壊れてて、
自分が積み上げてきたキャリアをぶち壊すような妄言を吐いていました。
その妄言こそが、わたしの研究の一番のヒントなのですが、
どうも、アーレニウスという人には、それがないのです。
この人、基本的にあんまり間違ってないようです。
まあ、ノーベル賞ももらってますしね。


では、どうしたらいいのでしょう。
アーレニウス本人がまともでも、その学説が世間に
誤解されたり、思いっきり影響されておかしなことを言い出す人が
出てきたりすると、研究として面白くなってきます。
わたしが見つけた中では、日本の在野の研究者である
屑屋極道という人が、「通俗霊質交合性原理」という本を出しています。
冗談のようなタイトルです。著者の名前については、
もはやつっこむことも控えたいほどですね。
この本、もう学術書でもなんでもないです。
太陽光線のエネルギーやら、霊魂の力やら、H−、H+
などいろいろ専門用語が出てきますが、科学的根拠なんて
ほとんど省みてないみたいです。
でも、もしかしたら、この人のように
イオンやエネルギーや生命の周期などの学説を曲解して
あさっての方向に発展させた人が他にもいるんじゃないでしょうか。
それを探し当てることが、現在の課題です。
さて、どうなることやら。