作業が進まないので

学会でもらってきた冊子を読んでいました。シンポジウムをひらくと、後日その内容と徴収からの意見を加えて簡単な冊子を作るのです。ちなみにわたしは単独発表なので、学会で発表したとはいえ、別に何も残りません。今回でたシンポジウム報告は、ドイツ語教育の将来に関するものでした。
裏日本の某国立大学の先生が、かなり長い論文というか内部告発のようなものを書いています。この先生の姿勢は非常に尊敬していますが、やはり旧来のゲルマニストであることには変わりありません。まず、今後のドイツ語教育、という発想自体がもはや時代遅れだと思います。残念ながら、日本におけるドイツ語教育はもはや風前の灯です。現在の先生方が定年を迎えるころには、もうだれも大学でドイツ語を学ぶことはないでしょう。(ドイツで戦争やテロでも起これば話は別ですが)。
いま各大学でドイツ語およびドイツ文化について研究をしている先生方が、その既得権益を守るために必死で戦うことは当然です。しかしながら、今後研究者を目指すわたしたちは、ドイツ語ドイツ文化どころか外国文学という学問自体がなくなることを視野に入れつつやっていかなければなりません。所詮大学の学問なんて、国策のためにつくられたものに過ぎません。国防学やら、軍用物理学(どういったらいいのかわかりませんが)が、第二次大戦後に消えたように、ドイツ文化という学問も、この時代には忘れられるほかないのでしょう。そういうわけで、わたしは何とか旧来の学問とは別の方法や方向性を見出そうとしているのですが、なかなかうまくいきません。いったいどうしたものでしょう。

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