昨日の続き

といっては何ですが、在日外国人研究(?)についてもう少し書きましょう。昨日紹介した本のほかにわたしが愛してやまないのが、徳島のポルトガル人モラエスの『徳島の盆踊り』*1という本です。神戸で領事館員だったモラエスは徳島で隠居生活を送り、そこで日々の生活や日本文化についていくつかの著作を残しました。『徳島の盆踊り』では、徳島の夏の様子や自分のペットたちのこと、それから阿波踊りについて書いています。ヨーロッパの中では温暖な気候(だと思われる)ポルトガル出身のモラエスにとっても、四国の夏は厳しかったようで、あまりの暑さにとろけてしまいそうだ、と書いていたりします。
モラエスの本では、ほかに『日本精神』*2が日本文化論としては第一級のおもしろさです。「ああ、精神!」というハイテンションな書き出しから、日本語についての概説、着物・日本家屋・女性・墓地や宗教と、さまざまなテーマについて限りない愛と情熱をもって日本文化を紹介しています。もしも外国に行くことになったらきっともって行きたい一冊です。



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*1:

徳島の盆踊り―モラエスの日本随想記 (講談社学術文庫)

徳島の盆踊り―モラエスの日本随想記 (講談社学術文庫)

*2:

日本精神 (講談社学術文庫)

日本精神 (講談社学術文庫)